YAPC::Asia Tokyo 2015に行ってきた
8/21, 8/22とYAPC::Asia Tokyo 2015@ビッグサイトに行ってきた。
ブログを書くまでがヤップシー。
はじめに
自分が見てきたトークだけ書きます。
聞けなかったトークはtogetterを見るとライブ感ありつつ読めるので
後ほど読んでみる。
▼1日目▼
Web由来の組み込みエンジニアの半年間のすべて 〜WebとiOSとBLEとハードウェアデバイスのこと〜
Web由来の組み込みエンジニアの半年間のすべて 〜WebとiOSとBLEとハードウェアデバイスのこと〜
感想
朝一のトークに間に合わず、1日目最初に聞いたトーク。
akerun というIoTデバイスのプロトタイプを作成するところから起業して製品出荷するまでの知見を聞けた。
「メカ・エレキ・ファーム」って言葉が印象的。組み込み業界の用語らしい。
BLE(Bluetooth Low Energy)とスマホの連携の知見が面白かった。
今フロントエンドで何が起こっているのか
YAPC::Asia Tokyo 2015で「今フロントエンドで何が起こっているのか」という話をしました - blog.koba04.com
感想
午前中にteppeisさんのトークを聞けず(超満員)、kobaさんのは絶対聞こうしてた。
フロントエンド技術の変遷を聞けて、その技術が登場した年がスライドの上に書いてあり見やすかった。
たとえばES5は2009年にリリースされたらしいけど、当時は大学生で一応JavaScriptも書いていたけれどArray#forEach
の存在は知らなかったなーなど思いにふけていた(PHPメインで片手間JS状態にあった)。
過去の技術変遷を経て、ES2015やBabel、そして今後どうなっていくであろうService WorkerやExtensible Webについても紹介されていた。
Fluxフレームワークとして Redux が紹介されていて、Reduxを学習したくなった。
ちょっとまえにAxel先生がFluxフレームワークのアンケート取ってたけど、
Many people told me their favorite Flux implementations, thanks! Top 2:
— Axel Rauschmayer (@rauschma) 2015年6月25日
– Redux https://t.co/abSKJUtyZD
– alt https://t.co/xGJsBJNzSF
たしかこの時点ではreduxとaltのgithub starの数はトントンだったけど、今ではreduxが大きく上回っている。
RxJSとかのReactive概念が浸透してきているのかな。
Perlの上にも三年 〜 ずっとイケてるサービスを作り続ける技術 〜
感想
最高だった。
ベストトーク賞おめでとうございます!
プロジェクトのコードが大きくなってきてリファクタしていくのだけれど、試行錯誤しながらうまく回る設計に辿り着く話をLTのようなスピード感で50分講演されていてすごかった。
良いフレームワークとは 「読むコードが最小」
この言葉は設計時に心がけたい。
読むコードが最小ということは、読まれないコードはうまく隠蔽化されているということなのかも。
後半はDDDの話になっていくのだけれど、Eric Evans先生のDDD本をまず読了しようと決意した次第。
Electron: Building desktop apps with web technologies
感想
初同時通訳体験。同時通訳すごく助かりました。
Electronにはずっと興味があって、Webの技術でデスクトップアプリを作れるってあたり、Adobe AIRを彷彿とさせるものがある。
実行環境がOSの上なので、ブラウザではできなかったいろいろなAPIが使えるみたい。
ちょっと作りたいアプリのアイデアがあるので、それをElectronで作ろうと思った。
esa.io - 趣味から育てたWebサービスで生きていく
感想
すごくいいトークで、ほっこりした。
トリがかわいい。 かわいいは正義。
モチベーションの赴くままに開発するには、モチベーションを保ったり高めたりする必要があるわけだけど、それをうまく好循環させていて良さ気だった。
働く上でモチベーションって大事だなーと改めて思う。
▼2日目▼
PolyglotのためのDocker - 我々はどこから来てどこへ向かうのか
感想
会場に30分遅れて着いたのでnodeの話を聞きたかったけど諦め一番大きいA会場へ。
dockerの中の人の話を途中から聞いてた。
dockerの開発はMacOSX上で行っているらしく、その際はboot2docker使っているとのこと。
QAでxhyveって言葉が出てきて、調べてみたらboot2dockerの代替になりそうなものみたい。
世界中にインパクトを与えているプロダクトを作っている人の話を聞けて良かった。
NASA主催の世界最大級ハッカソンSpaceAppsを運営した話
感想
SpaceAppsって全然知らなかったけど、すごく面白そうなイベントだった。
ハッカソンで出来上がった作品を少し紹介されていて、くだらないんだけどすごい技術力高い作品が多くてすごかった。
QAでアイディアソンをうまく回すためにどんなことしてる?みたいな質問があって、アイディアソン専門のファシリテータにお願いしたとのこと。
そういうやり方もあるんだなーと発見だった。
Docker3兄弟について
感想
Docker 3兄弟とは
- Docker Machine(Dockerホスト構築ツール)
- Docker Compose(複数コンテナを定義)
- Docker Swarm(Dockerクラスタリングツール)
のことを指すとのこと。
dockerの細かい設定を統一したインターフェースで扱えるツール、という理解。
zembutsuさんがものすごくドキュメントを整備してくださっている。
データ分析基盤を支える技術
感想
すごく濃い内容だった。
話の内容はアプリケーションよりはインフラ寄りのデータ分析基盤の話で、いろいろなアーキテクチャを図で紹介されていて分かりやすかった。
このアーキテクチャはこういう要求の時に困るのでこういうアーキテクチャが出てきて〜などなど、考え方としてはどのレイヤーにも応用できると思った。
印象に残ったのは
- データ解析基盤を構築するのはやめましょう
- SQL大事
ってところ。
【特別企画】YAPCあるある(仮)
感想
歴代の主催者が集まって10年間を振り返る1時間。
今年初参加だったけど、10年って重みあるなーと。
QAで10年間のうち、印象に残っているトークは?という質問に上がっていたLT。
なにこれすごい!!
HTTP2時代のWeb
HTTP2 時代の Web - web over http2
感想
この日一番聞きたかったトーク。
HTTP1.1とHTTP2の差分の部分と、HTTP2のメリット・デメリットを網羅的にまとめて講演されてました。
話の内容にネットワークレイヤーとトランスポートレイヤーの話も出ていて、TCPがボトルネックなのでUDPの上にQUICを実装する動きがあるなど、最新の動向についても紹介されてた。
JSer的にも、HTTP/2時代になればフロントエンド構成がガラッと変わるのは間違いないのでキャッチアップしていきたい。
おわりに
初めて参加したYAPC::Asia Tokyoですが、今年で一旦終わりという形に。
Perlの祭典らしいとあまり興味を示していなかった去年だったけど、Webエンジニアの祭典と聞いてからめっちゃ興味沸いて参加してきた。
2日間濃密なインプットができたし、もっと技術を追いかけようといい刺激になった。
さいごに、運営スタッフの皆さま、大変お疲れ様でした!